相続財産清算人による財産処分 |
不動産所有者(名義人)が亡くなった場合、相続人が居れば相続人が相続し、引き続き居住したり、利用したり、売却したりという形になりますが、 相続人が居ない又は、相続人が相続を放棄する方法を選択した場合に、その不動産はどうなるでしょうか。 その亡くなった方(被相続人)または不動産に負債がなければ、しばらくはそのままになってしまう場合もありますが、それでも固定資産税の滞納やマンションでしたら、管理費等の滞納が続き、それを回収するために不動産を売って返済してもらいましょうと、いつかはなるでしょう。また不動産に抵当権や他の債務があった場合は、返済が滞るのでもっと早い時期に売ったお金で返済してくださいとなります。 しかし、本人(名義人)は居ないので、相続もされなければ売るに売れません。そこで利害関係人(債権者、特別縁故者等)が、最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、相続財産清算人を選任してほしいと申し立てをすることにより、不動産や財産を処分する権限を有する相続財産清算人が審判により選任されます。相続財産清算人としての資格は無いようですが、一般的には、弁護士や司法書士等が選任されるようです。 相続財産清算人は、不動産を売却して現金化し負債を清算する業務ですので、売却処分にあたり弊社のような不動産仲介会社に売却のご依頼をいただき、そのお手伝いをさせていただいております。 そのような不動産売却の場合は、備考に「相続財産清算人による財産処分」とか、「裁判所の売却許可決定条件付」等を入れております。 |
相続財産清算人による財産処分の不動産物件の特徴 |
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1.残置物がそのままの場合があります。 お住まいになられていた建物の場合、家具から服、電化製品、食器、ベッド、布団、本、タンス、戸棚等そのお住まいになられていたままの状況です。亡くなられた被相続人に、資産があればその資産の一部から不動産が売れるように室内残置物の撤去処分を事前に行うことができる場合もありますが、ケースとしては多くありません。一般のお客様が室内に残置物そのままの状態で購入するかと言えば、なかなか難しく、経験上取り壊すような建物でしたら、一緒に解体業者に処分依頼できることから、土地としては売れることはありますが、建物が十分利用できる状態での残置物がある中古物件では、一般のお客さんが購入したという経験はほとんどないです。では、だれが買うのかというとリフォームして再販する不動産買取業者が多いのが実情です。 2.全部の物件ではありませんが、ケースによって告知が必要な物件の場合があります。 ご病気等で最期は病院で亡くなったケース、物件で亡くなったケースもあります。物件で亡くなることは日常よくあることです。(自宅における死因割合のうち、老衰や病死による死亡が9割を占める 令和元年人口動態統計における「自宅での死亡者数(188,191人)」から「傷病及び死亡の外因(16,174人)」を控除した死亡者数が占める割合)※下記リンクの国土交通省のガイドラインから抜粋 同居人が居らっしゃれば看取られたり、すぐに発見されますので、自然死の場合は国土交通省の宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドラインでも原則、心理的瑕疵物件とならず、告知義務もないとされております。 自然死でも発見まで日数を要したもの(特殊清掃が入った場合)や、不慮の死(転倒事故、誤嚥など)以外の死の場合は、告げる必要があるとされてますので、備考欄に「告知事項有り」と記載する物件もあります。 3.売主による契約不適合免責条件での契約となります。 相続財産清算人は、国に代わって財産処分をしているので、物件の状況も一切わかりませんし、不具合の状況等を聞く相手も居ません。物件に関する一切の不具合や契約上の責任を負わず、現況のまま売り渡しますという契約になります。競売物件や公売物件も同じですが、公的機関が携わる不動産処分は契約不適合免責契約となります。中古物件でしたら、内覧はできますので目視による調査や、場合によって費用が発生しますが専門家による建物状況調査等利用して、購入の判断材料の一つとして検討してみても良いかと思います。 |
